愛情の鎖

勝手にそう解釈をしてアイランドキッチンの前に立つと、またまたへぇ〜と声をあげてしまった。

開いたスペースに荷物を置き、このシンク回りの色は光沢のあるブラウンなんだ。と感心して手をさわさわと滑らせる。

ちなみにうちのキッチンはシンプルかつ、ダークな黒1色。宗一郎さんがいかにも好みそうなデザインだ。

こういうのも高級感があってなかなかいいよねぇ。

なんて思いながらふむふむと頷いてるとガチャリ、扉が開く音がして私はパッとそっちに顔を上げた。


「よぉ、早かったな」

「コウさん!」


さっきとは違い、上下ラフなスエットに着替えたコウさんがふわぁと、気だるそうに近づいてくる。


「ごめん、起こしちゃった?」

「いや、あんま熟睡できなかったしちょうどいい」

「じゃあお粥食べる?もし食べられそうなら今からお皿によそうけど」

「ああ、そうする。ちょっと腹減ってきたし頼むわ」

「了解〜」

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