愛情の鎖

「……これって、私のために?」

「当たり前だろ」


何をふざけたことを言うか、と言わんばかりに睨まれた。

戸惑う私をよそに、コウさんの眉間にあからさま皺がよっていく。


「えっ、てことはこれってコウさんが買ったの?これを?コウさんが?」


信じられない…

しかも下着は上下淡いピンクで、繊細な刺繍が施されとても可愛らしいデザイン。

もしそうなら以外だ。意外すぎる……。


「これを一人で買いに行ってくれたの?」


すると、今度はコウさんが口を濁した。


「あー…それは、違う。買いに行ったのは俺じゃない。俺がそんなこっぱずかしい事をすると思うかよ」

「思わない」


じゃあ誰が……

思わず首を傾けると、コウさんは何故か罰が悪そうに私から目を反らした。

さっきまであんなに偉そうだったのに、怪しい。怪しいぞ。


「じゃあ、何?やっぱり私に言えない何か……」

「あー…唯だよ、唯。その服は全部あいつに頼んだ。今朝お前が起きてくる前に持ってこいつって、俺が昨日の夜に…」

「は?」


唯さんに?

またまた驚きに満ちた顔でコウさんを見た。

なるほどね。と、思う反面ちょっぴり複雑な思いも込み上げてきたわけで…、

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