愛情の鎖
「よろしくお願いします…」
そんなコウさんの思いを感じて私は軽く頭を下げた。
それでもまだ外出するのは正直怖い。
今回のように人が沢山集まる場所だと分かっているなら尚更だ。
この一ヶ月私は外に出ることを極端に恐れてた。
コウさんが一緒の時は近くのコンビニやスーパーで買い物ぐらいはそしてたけど、それでも内心ハラハラしてた。
もし宗一郎さんに見つかったらって。彼の下っぱだってきっと少なからずその辺にちらほらいると思うし、そう思うと少しも油断ができないもん。
「まだ不安か?」
「まぁ、正直恐くないと言えば嘘になりますけど…」
「日本の警察をあんまなめんなよ」
そう言ってくれたコウさんにハッとしたけど、少しだけ笑みが浮かぶ。
目の前の顔はかなり自信満々の表情だ。
……うん、そうだよね。私にはコウさんがいる。
もしかしたら私の気にしすぎなのかもしれない。
真剣に私を守ろうとしてくれている彼を信じなきゃ。
この手を離さなければきっと大丈夫。
宗一郎さんなんかに負けたりしないもん。