愛情の鎖

それからは甘く激しい渦の波に巻き込まれたような感覚だった。

私の「好き」を最後にキスで私の告白を奪ったコウさん。

それは次第に深くなり、何度も角度を変えてはお互いの熱を高めていった。

絡み合う舌に彼の本気を感じる。

優しく肌をなぞる指先に体も心も何もかもほだされていくような気がした。

気付けば夢中でコウさんを受け入れていた。

こんな感覚私は知らない。

好きな人と交じり合うことはこんなにも苦しく…、そして気持ちいい。

今まで宗一郎さんに幾度となく抱かれてきたけれど、まるで違う。

そして今まで我慢してきた宗一郎さんとのそれがいかに悲しいものだったんだと改めて思い知った瞬間だった。



「…コウさっ……」


何度もうわ言のように呟く私にコウさんは熱い口付けを惜しみなくくれた。

そして甘い眼差しを私に見せる。

だけどそれはわずかな時間、下半身に痺れるような刺激が与えられると、「あっ…」と思わず瞳から涙がこぼれ落ちた。

私の体はコウさんの腕に力強く引き寄せられ、そして揺さぶりをかけられる。



「もっと俺しか考えられないようにしてやるよ」

「つっ……」


きっと私はこの日を忘れない。

忘れることなんかできない。

まるで生まれ変わっていくような感覚に私は幾度となく酔いしれ、涙を流す。


ーーそしてその夜、その言葉通り本当に彼のことしか考えられなくなった私は夢中で目の前のコウさんにしがみついていた。

お互いを感じ、求め合う。そんな戯れに胸を焦がしながらも、私はとても穏やかな眠りに堕ちていく。

彼の腕の中はとても温かく、幸福に満ち溢れていた。





ーーー…
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