愛情の鎖
何となく照れた素振りになってしまったのは言うまでもない。
だって夜中のあんな情事のあとだし、照れない方がおかしいでしょ?
すると何故かコウさんがじっとこちらを見た。
ベッドに横になったまま、真っ直ぐ私を見つめてくる。
一瞬不思議に思いながらも、その魅力的なお顔にドキリと胸が熱くなる。
「えっと…、まだ寝てても大丈夫ですよ?ほら時間も早いのでゆっくりしててください。私はちょっとシャワーに…」
そう言ってはにかみ、ベッドから抜け出そうとした時だった。コウさんの手が突然私の腕を掴み、そのまま強引に引っ張られた。
わぁっ、と思った時には私は体制を崩し、コウさんの上に倒れ込む感じになっていた。
すぐに体制を直したものの、私はベッドに横たわるコウさんの体の上におもいっきり乗った状態に。
「あ、あのっ……」
「寒いから出ていくなよ」
「……へ?」
「つーかなかなかの光景だな。案外それも悪くない」
何を言ってるの?
一瞬はてなマークがとびかったけれど、私の体を上からゆっくり眺めるその視線。それに気付いた私は自分の今の格好のことを言われてるのだと分かり、すぐに納得して言葉を向けた。