飼い犬に恋をした~始まりはいつも雨~
中学2年生になった時。
だんだんといじめもなくなり始めていた。
そんなある昼休み。
「ねえねえ愛華…」
「ん?」
明日香が小さな声で私を呼んだ。
まあ、明日香がそういう時は大抵相談の時とか大事なことを話すとき。
「愛華って好きな人…いる?」
「えっ…あ、んと明日香いるの?」
お兄ちゃんが好き…なんて
明日香にも言えない。
そのせいで軽蔑されて失ってしまうのが怖いから。
「私ね…いるの」
「えっ!誰々!?」
「…愛華のお兄ちゃんだよ」