妄想世界に屁理屈を。

(…アカネ、お願い)

「ん?」



(あとで全部話していい?)



「…!」


こんなにも俺を心配してくれているんだ。

嘘をついて、秘密を隠しに隠しているのは辛い。

裏切ってるみたいだ。


(あいつらは信用できるから…驪さんのことは話さないし、だから、お願い…)

「…しゃあねーな。許可してやんよ」


はあ、とため息をついたアカネ(俺)


「…紅太、厘介。
ごめん、明日ちゃんと話す。
私は…じゃないや、俺は今大丈夫だから、心配すんな」


アカネがそう言ってくれたおかげ、納得はいってないみたいだけど食い下がってくれた。


「…明日、絶対だからな」

「わかってんよ」


じゃっかん口調がアカネになってるが、まあいいや。


「行くぞ、黒庵」

「あ?命令すんな鸞」

「……」


この野郎、と言いたげな鸞さんだったが、おとなしく苑雛くんを撫で撫でして抑えてくれた。

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