「分かりました」
ババァは突然バックの中から自分の身分が分かるものを全てテーブルに置き始めた。
「私はここの名前を捨てます。今後何が起きても二人には迷惑はかけません。私は、どうしても名前や地位より、ずっと友情が欲しかった…やっと手に入れられたんです。それを手放す気はありません。いつかお二人にも分かって頂けたら…と心から思います。さようなら…」
部屋を出ていくババァ。追いかけもせずに黙って見ている両親。
四人は両親に軽く会釈をすると慌ててババァを追った。
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