いまだここの人間には慣れきってはいないものの、
どうにか一ヶ月経過した。
洋服屋のアルバイトも見つけ、ギリギリながら生活もできる。

初日に驚いた強烈キャラの山口も、日数が経つにつれてだんだんと
会話が成り立つようになった。
・・・しかし、ババァ事管理人だけは、未だにどうしてもつかめない。
何歳なんだろう・・・。名前は何なんだろう・・・。
とにかく謎だらけだった。

久々にバイトが休みだった仁志は、昼過ぎまで寝ていた。
正確に言うと、一度起きたものの朝ごはんを軽く食べ、二度寝を始めた。
一番気持ちがいいぃぃぃ。
しかしその気持よさの真っ只中、廊下から響く声。
「ダメだっつうのっ!!!」
「ババァ!!!いいじゃないか!!」

・・・またババァと山口かぁ・・・
気にせずに眠ろうとしたが、
「このやろっ!!」
「うるせぇ!!」

寝れないっ!!うるさいっ!!

仕方なく静かに扉を開いて様子を見ると、以外にも佐藤だった。
いつも穏やかで冷静な佐藤がババァに対してケンカをしている。
その様子を笑いながらみている山口と高岡・・・

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