あの丘の上で【上】
この話は、箝口令を布かれるくらいのタブー。
「ごめんなさい…忘れてください、この話は。」
其の後、私は言葉を発することができなかった。
沈黙が場を支配していた時、音がなった。
この空気とは不釣り合いの、明るい音。
着信音だ。
「…雪菜、ごめん。
もう、時間がないみたいだ。…帰ろう。」
「…はい。ありがとうごさいました。」
来た時と同じ様に、下野さんの手を取って学園のグラウンドに戻った。