シュガーベイビー
「さっくらのく〜ん!桜野くんっ。今日も可愛いね、可愛いね、天使だね!」

叫びながらぎゅっと抱きつくと、くすくすと愛らしい笑い声が鼓膜をくすぐる。

「僕より恵ちゃんのが可愛いよ」

そう言って抱きしめてくれる桜野くんが可愛い!大好き‼

「あんたら〜いちゃつく前にエプロンつけなさい」

「あーい」

「ごめんなさい」

あれから早一年がたち、わたしは今や桜野くんの彼女。

今でも信じられない。

真っ赤な顔した桜野くんに告白された時は、夢かと思って本気で頬をつねった。

「桜野くん、桜野くん」

「なぁに、恵ちゃん」

ふわふわの笑顔。

可愛い。

「大好き、だぁいすき!」

「うん」

桜野くんはおっきな手でわたしの頭をなでてくれた。

「僕も、大好きだよ」


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