二人は甘い初恋関係

「馴れ馴れしさとか全くないし、纏わりつくなんてことは一切ないだろ?」


「でも、それは…私が男の子のことを苦手だから……」


「まあ…そうかもしれねぇけど、理由は…それだけじゃねぇよ。」 


水城君はフィッと私から視線を逸らす。


「なんつーか、小春川と話してる時って…不思議と嫌悪感や抵抗感を抱かねぇんだよ…。だから、わざわざ表向きの表情を作る必要ないっていうか、作る必要もないっていうか…。」


俯きながら、クシャクシャと頭を掻いた。


「素の自分でいられる…。」


「…………。」


「気が楽なんだ…。だから…」


顔を上げた水城君。


私を真っ直ぐ見つめた。


「友達でいてもいいかどうかなんて、聞くなよ…。」


「…………。」


「俺は、苦痛だなんて思ってねぇから。」


「う、うん…。」


コクンと頷くと、水城君はぎこちなく咳払いをする。


「小春川は、特別…。」


呟くように口にした後、クルリと素早く背を向けた。

< 117 / 322 >

この作品をシェア

pagetop