二人は甘い初恋関係
「そ、それじゃあ…俺は帰るよ。」


「あっ、今日は…本当にありがとう。」


「こちらこそ、丁寧に古典を教えてくれてサンキューな。んじゃ、おやすみ。」


「お、おやすみ…。」


私に背を向けたまま、軽く手を上げた水城君。


足早にマンションから離れて行ってしまった。


私、水城君に“特別”って、言われたよね?


“他の女の子たちとは違う”って…。


「…………。」


どうしてだろう…。


なんで、私…胸が苦しいぐらいドキドキしてるの…?


胸元に手をあてる。


加速する鼓動に戸惑いながら、マンションの中へ。


「ただいま…。」


家に入り、自分の部屋に向かおうとしていると、リビングにいたお母さんが不思議そうな顔で私を見つめた。


「ちょっと、美羽!顔…真っ赤だけど、どうしたの?」


「えっ!?」


指摘されて、ビックリした私。


お母さんには、“何でもないよ…”と言って慌てて自分の部屋に入った。


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