気まぐれな君も好きだから
「.....ねぇ、ちなみに今、どんなこと考えてた?」

「歩未のこと、愛してるって。」

「ありがとう。他には?それだけ?」

「.....もう一回、歩未を食べたい。」

「ふふふ.....いいよ。何回でもどうぞ。」

「じゃあ、食べる。」



少しはにかみながらも、穏やかな笑みを浮かべて、遥希がキスを落とす。

そしていつもの甘くて濃厚なキスで私を少し溶かしてからゆっくりとカラダを下り、もう私の弱点を覚えた舌と指先で、さっきよりも確実に心地良い刺激を与えてくれる。



私たちはこれからこうやって、それこそ動物が毛繕いでもするかのように、寄り添って、慰めあって、支え合って行くのだと思う。

だって探していたのはこの感覚なんじゃないかって、抱きしめられて何度も感じたから。

遥希と一緒にいれば心の溝も、自然ときれいに埋まって行く気がしたから.........



数日後、二回目の面接に行ったら、面接官はテレビで見たあの女性だった。

ハキハキとして、意志が強そうで、凛とした印象はテレビより実物の方が数段上だ。

この人に近付きたい。

その気持ちだけで、難しい質問に答え続けた。

相変わらず、質問の意図と自分の答えが噛み合っているかどうかもわからないまま。



そして、また合格メールが届いた。

次は最終面接。

いよいよ決断の時が迫っている。



ここまで来たら、自分を信じて突き進んでみようかな。

これからは何があっても、絶対、遥希が支えてくれるから..........
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