堅物くんとの恋愛過程
堅物くんの笑顔
この日の放課後。
「へぇ~舞が委員会に行かないなんて珍しいねぇ」
「た、たまにはいいかなって」
「どうした?どうした?堅物くんと喧嘩でもしたか?」
「べ、別に」
萌香先生がドタキャンした委員会を
私も今日休んでしまったのだ。
しかも、佐伯くんに何も告げないまま
逃げるようにして教室を飛び出して。
こんなこと、初めてのこと。
待ち合わせ場所で玲ちゃんは、大好きなケーキを突きながら
今度は心配そうな瞳で私の顔を覗き込んでくる。
「舞、悩んでることあるなら聞くよ?今日の舞、顔色あまり良くなかったしさ」
「玲ちゃん……」
「今朝見たよ。舞が後輩の男の子に手挙げられそうになったとこ」
「あ……うん」
「堅物くんが瞬時に庇ってくれたじゃん。アレって相当レアな現象だと思うんだけど?」
「………」
確かに、あの時は嬉しかった。
だけど……。
そんな佐伯くんであればあるこそ
辛くなってしまう。
決して私を見ることはない
萌香先生だけを見つめる佐伯くんだから。