堅物くんとの恋愛過程
唐沢さんに別れを告げて、自分の教室へと戻る。
帰宅する人、部活に行く人いろんな人でごった返す教室で
「あ………」
私は1人の人物と目が合ってしまう。
言わずと知れた、佐伯くんだ。
「………」
「………」
黒縁眼鏡の奥の瞳は
明らかなる怒りを顕にしていた。
わかってる。
悪いのは……私。
委員会を休んでいるのも
佐伯くんを避け続けているのも明白。
こんな私を
佐伯くんが怒るのは、もっともなこと。
「胡桃沢さん、少しいいですか?」
「き……今日はちょっと……」
私に歩み寄ってくる佐伯くんを避けて、自分の机から鞄を手にする。
だけど
「キャッ……」
「お時間は取らせませんので」
佐伯くんは私の腕を強引に取ると、乱暴な足取りで教室を後にしていく。
その様子を教室にいたクラスメイト達はみんな口を開け、見つめていた。