堅物くんとの恋愛過程



そう、佐伯くんは何も悪くない。




萌香先生に嫉妬して




勝手に拗ねて




佐伯くんに八つ当たりして




ホントに最低なのは……私。




佐伯くんに、こんな顔させちゃいけないのに




私なんかのせいで心惑わせちゃいけないのに




………ごめんね。





「嫌……だったの」




「え?」




超至近距離にいるはずの佐伯くんの耳にすら届かない、か細い声で呟く。




「………萌香先生のことばかり気にしてる佐伯くんが嫌だったの」




「…………」




言って……しまった。




でも、これが今の私の本当の気持ちだから。




「佐伯くんがね、萌香先生のこと好きって気持ちは分かるんだ。だって」




「ちょ、ちょっと……胡桃沢さん?」




佐伯くんは明らかに動揺しているみたいだけど




私も……もう止められない。




「萌香先生、キレイだし素直で可愛いもんね。でも……」




いよいよ佐伯くんへの自分の気持ち、ありままを




言葉にしようとした時




「す、ストーップ!!」




突然、大きな声の佐伯くんに制止されてしまう。




「え………」




「桜井先生のこと、僕が好きだって?」




「あ……うん」




佐伯くんの勢いに負けそうになるけど




戸惑いつつも首を縦に振る私。








「それは大きな誤解です」




< 24 / 79 >

この作品をシェア

pagetop