堅物くんとの恋愛過程
だけど
「あ………」
後輩くんは私の頭上に視線を移し、短く声を上げた。
「え……あ」
後輩くんの視線の先にあるものが、すぐに髪飾りであることに気付く。
「あ……こ、コレは……」
「先輩って、もしかしてドジっ娘ですか?」
「は?ドジっ娘?」
「服装チェックの日ってことも忘れて、そんな大きめの髪飾りしてくるなんて」
「あ……あはは」
佐伯くんに外してもらうための髪飾り。
でも、その肝心な佐伯くんがいない今
言い訳のしようもない。
「クスッ。ホント可愛いなぁ、先輩。俺が没収してあげますよ」
後輩くんの手が私の頭上にへと伸びてくる。
「あ、いいよ!自分で取るから」
「まぁまぁ、遠慮しないで下さい。俺こういうの得意なんで」
「や、ホント大丈夫だから」
他の誰かじゃない。
コレは佐伯くんだけに外してもらいたいの。