堅物くんとの恋愛過程
そこへ
「あら?佐伯くん来てたのぉ?」
絶妙なタイミングで萌香先生の登場。
その表情は、かなり意味あり気な感じで
後ろめたさからか、私は思わず視線を逸らしてしまう。
「お、おはようございます。桜井先生」
「おはよう佐伯くん。それより、朝から大変だったわねぇ?」
「あ……はい。電車の遅れは仕方のないことですが」
「やぁーだ!そっちの話じゃないわよぉ」
「は、はい?」
佐伯くんには首を傾げるような言葉だったかもしれないけど
私の顔を更に赤くするには、充分過ぎる威力だ。
「それに、あらやだ!胡桃沢さんの髪飾り、まだ没収してないのぉ?」
「え………あ!」
「え?」
確かに……既に佐伯くんの手の中にあるはずの髪飾りが、ない。
「もう!ちゃ~んと仕事してね?佐伯くん?」
「………く」
「あ!職員会議の時間だわ。じゃあ、またねぇ~」
「…………」
萌香先生、ホントいい性格していらっしゃる。