堅物くんとの恋愛過程
「ご、ごめん。今度こそ没収するから」
「う、うん」
佐伯くんの手は再び私の頭上へと伸びる。
何だろう。
このシチュエーションって、まるで
花嫁さんが新郎にベールを上げてもらっている瞬間みたい。
!!
自分の勝手な想像で
またしても私の顔が火照ってしまう。
自業自得。
ば、バカだ……私。
何やってんだか。
「はい。没収完了です」
「え……あ」
見れば、今度こそ佐伯くんの手には私の大きな髪飾り。
「それから胡桃沢さん」
「ん?」
「貴女のこの髪飾りを外すのは、僕以外の男子生徒にはさせないで欲しいのですが」
「え……?」
「先ほど三浦に没収されかけているのを見て、僕は咄嗟に頭に血が昇ってしまい……あんな暴挙に」
さっきの後輩くん、三浦くんって言うんだ。
って、こんなことで納得している場合じゃない!
「………」
「貴女の髪に触れるのは僕だけという、確固たる取り決めが欲しいです」
「さ、佐伯くん……?」
そ、それって
まさか……。