堅物くんとの恋愛過程
「ごめん……舞さん」
「ん?」
「もう我慢……出来ない」
「え?あ……んんっ」
舞さんからの許可も得ないまま
僕は舞さんのその柔らかな唇に
キスをした。
あれだけイロイロ考えて
どれだけシチュエーションを想定しても
舞さんを前にしてしまうと
僕は途端に僕でなくなってしまう。
激情的だった母や姉を忌み嫌っていたにも関わらず
自分にもあった、こんな野蛮な下心に
ただただ愕然としてしまう。
だから
「ごめん……なさい」
直後、欲望のままに行動してしまった自分を悔いるのだが
「ううん」
彼女は何故か嬉しそうに、そして
恥ずかしそうにこう言うんだ。
「強引な文弥くんも大好きだよ」
って。
「………」
あぁ、僕は
この人にはホント適いそうにない。
Fin