堅物くんとの恋愛過程
とりあえず場所を移して
一番後ろの一番端の席を確保。
あれ以上、舞さんをいかがわしい場所に置くのは
非常に危険だ。
何が危険って……。
僕のこの理性がいとも簡単に崩壊しそうだったから。
“キスは……帰り際”
そう決めたのだから。
が、しかし。
「映画館って、すごいね?」
「………」
「キスしてるとこなんて、初めて見ちゃった」
「………」
薄暗い館内で、一際鮮やかに見える
舞さんの……唇。
どうして……僕を誘うかのよう
キラキラ……キラキラと光り輝いているのだろうか。
美しい花に引き寄せられる虫のよう
僕の意識は、舞さんの唇に惹かれてしまっていた。