零ーゼロー
はじまり



縁あってきみとはとなりの席。

けど、入学して何週間かは
まともに話したことがなかった。

なによりも私の中でそいつは
存在しないものとされていたような気がする。

なかなかひどい話だけど、
ほんとに名前さえわからなかったのだから。


ただ、顔はかっこいいかな~って思っていた。


だけど、入学当時、
私は、高校は離れてしまったが、
中学のときから付き合っている
彼氏がいた。


好きになるとか、
その当時の彼にベタ惚れだった私は
考えたこともなかった。

もう私にはあいつがいるから、
他の男子との関わりとかいらない。

と、思い、
仲良くしようとかそんなことは
まず頭になかった。


「私はあの人と永遠なんだからっ」

痛い子である。
あのときの私を殴ってやりたい。

が、ドリーミングガールだった私は、
馬鹿みたいに結婚しちゃったりするんじゃない?!などと考え、

毎日毎日メールを繰り返し、
日曜日は会ったりして、
甘い甘いひとときを過ごしていた。


この先何が待ってるかなんて、
そりゃあの時の私に考えつくはずもない。
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