仮カノ




“ありがとう、奏思”


そういって、私は教室を飛び出した。
1秒でも早く、この気持ちを伝えたくて。

ん?でも、水城くんの教室って何組?


すると、後ろから声がした。


「3組だからな。
ちゃんと、伝えてこいよ、自分の気持ちを。」


奏思の声だ。
本当に最後までありがとう。

私は振りかえって、笑顔をみせた。



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