年下オトコたちの誘惑【完】
ーガコンっ…‼︎ー

え、なに?なにが起きたの⁉︎

突然、近くでスゴイ音が聞こえた。でも、誰もなにも言わない。

あれ?でも何か変な感じがするんだよなぁ。

そう思って周りを見てみることに。

あれ?えっ⁉︎

「楓、どうしたの⁉︎」

わたしが変と感じたのは、さっきまで隣にいた楓がいなかったからだ‼︎

だって、楓。わたしの隣で、うずくまってる。

しかも何か、唸ってない⁉︎え、どうしたの⁉︎

楓の隣に、しゃがみ込み顔を覗き込むも、反応なし。

あれ、頭抱えてる…⁉︎ん?誰かに殴られた⁉︎だって、スゴイ音したもんね?

そう思って、わたしが後ろを振り向くと、イチゴシロップを持ったオトコが立っていた…。

「……ヤマネコ尚樹が、やったの?」
「尚樹」
「え?」
「名前。呼び捨てにしてよ」
「あ、あぁ、うん。尚樹…が、やったの?」
「そうだね。杏を連れ込みたいのは、みんな同じ気持ちだから」

はい…?今サラッとスゴイこと、言わなかった?言ったよね⁉︎

「知ってる?杏って、すっげぇ可愛いの」

キャフ‼︎なに、この殺し文句‼︎こんなこと、言われたことなさすぎて、今身体がヘナヘナになりそうなんですけど‼︎

「だ、からって…。なぐ、ること…。ない、やろ…」

あ、ごめん。今、尚樹の言葉にヤられてて、すっかり楓のこと忘れてたよ‼︎

「連れ込もうとする、お前が悪い」
「そうだー‼︎悪いぞー‼︎ねっ、あおちゃん?」

尚樹の言葉に眞一郎が頷き、眞一郎は碧都にも同意を求めた。

碧都のことを見るのはイヤだったけど、反射的にチラッと見てしまった。

碧都は笑ってもなくて、怒ってもいなくて、むしろ無表情。

そして、碧都の目がゆっくりと動くと、バチッと目が合った。

だけど、わたしを捉えた目はすぐに眞一郎へと向けられた。

そして、一言。碧都は、恐ろしいことを言った。

「コロシテイイ?」
「あ、あおちゃん‼︎物騒なこと言わないでよー‼︎」
「あ?冗談だ、冗談」
「あー、そうか‼︎冗談かぁ‼︎って、笑ってないでしょー‼︎」

え、なにこの、やりとりは。
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