あの日あの時...あの場所で






「笑顔、可愛すぎるぅ」

また叫んだ日向さんは今度は、


「楓、静かにして。楓のせいで、ジェンキンスさんに嫌われたら、絶交だからね」

と永倉さんに睨まれた。


「うわ、桃子ごめん」

シュンとする日向さん。


「本当馬鹿よね」

と一人の冷めてる橋爪さん。


この三人は合ってないように見えても、凄く仲良しなんだね。



彼女達と笑い合う未来も悪くないと思えた。



「ふふふ...三人は楽しいね。瑠樹で良いわよ。私も呼び捨てるし。桃子に、楓に、梅、宜しね」

順番に彼女達を指差して名前を呼んでいけば、三人もと嬉しそうに顔を綻ばせた。



「こちらこそ、宜しく瑠樹」

綺麗に微笑んだ梅は長くて綺麗な髪を揺らした。


「明日から遠慮なく話しかけるね」

と桃子が言うから、


「うん、そうして」

と頷いた。


「友達は、ギュッと抱き締めたりもあり?」

ちょっと変態じみてるけど...楓。


「ほどほどにしてね?」

と答えておいた。


「やったー」

と跳び跳ねた楓に皆で顔を見合わせて笑った。





「瑠樹、大丈夫か?」

トイレの外から豪の低い声が聞こえた。


「...あ、迎えに来た」

ちょっと時間掛かりすぎたかな?



「もう、行かなきゃね。引き留めてごめんね」

梅が申し訳なさそうに言うから、


「豪が過保護なだけよ」

と笑った。


「あの硬派の豪さまが、瑠樹には超優しいもんね」

楓が羨ましそうに言う。


「瑠樹!」

「瑠樹さん」

「瑠樹ちゃん」

豪、夏樹、大翔の声がした。


「御免、もう行かなきゃ」

中に乗り込んでこられても困るし。



「あ、うん、また明日」

桃子が手を振ってくれた。


「一緒に行こう。紹介する」

私は微笑んで手を差し出した。


「え...でも...」

戸惑う桃子。


「そうね、会いましょう。でないと、明日から声を掛けられないし」

ポンと桃子の肩を叩いて梅が微笑んだ。


「そうしよう、桃子。せっかく、友達になれてのにコソコソしたくないし」

「うん、行こう」

楓の言葉に頷いた桃子は私の手をとった。



さ、行こう、豪達が待ちくたびれてしまう。





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