社宅アフェクション
テストが終わった。最後は俺が唯一苦手な歴史だった。だけど、真綾に負けてる気はない。


あとは下旬に行われる試合のことだけ考えていればいい。と、いうわけで部活に行こう。


かばんを肩にかけた時、そのかばんを引く手があった。


「どこ行くんだよ、本荘」
「テスト終わったし、補習もねぇし、早く部活に行くしかねぇだろ?」


何言ってんだ、酒田は……


「何言ってんだよ、本荘。朝連絡あったろ?今日から学校祭のクラス準備始まるって!部活はそのあとあと!」
「はぁ?」


なんだよ、テストの時は休みくれねぇのに、学校祭準備は部活時間削るのかよ!!準備期間中は放課後補習もなくなるし、どんだけ学校祭にかけてんだよ、この学校!!


「しかも、今日はメイド服と執事服の試着だってさ!宮崎の格好見て、笑ってやろうぜ!」
「そんなのどうでもいい!それより部活に…」
「ほら、直人たちもなんか騒いでるし、あっち混ざろうぜ!」
「おい、待てっ!!」


俺は酒田に強引に手を引かれ、直人たちに合流した。
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