社宅アフェクション
昨日の夜、勝彦にメールをした。自分の人生の大半の記憶にいるのに、最近あいつのことを知らなくて、お互いに知ろうとしてなくて、それがなんだか淋しくなった。
それで思わずメールした。


もともとムカつくやつだったけど、それでも安定の距離感があった。
自分から勝負ふっかけて、ライバルになったくせに、それがなくなるのは嫌だった。


「ハニー、前にまわして」
「ん、あぁ、はいはい」


終わった朝学習のプリントが、後ろからまわってきた。受け取ろうと後ろを振り向いた私の顔を、直人はじっと見つめた。


「?」
「どうしたの?ハニー」
「どうした…って?」
「なんか顔が暗い気がして。何か悩んでる?」
「…かもしれない」
「俺でよければ話は聞くよ?」


前の席から佳乃が早くプリントをまわせと催促するため、話は中断したが、直人に頼りたいと思う自分がいた。
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