社宅アフェクション
そして14:00少しすぎ。最後のお客さんが出ていった。
メイド&執事喫茶の1日目が終わった。


シフトじゃなかったクラスメートもゾロゾロ戻ってきた。勝彦と酒田くんの姿もある。


「勝彦くん、おつかれ!お化け屋敷大変だったでしょ」
「一関、お化け役やってた俺のほうが大変─」
「知らないわよ」
「知らっ…だいたいな!!本荘が遅れてくるから俺が中に入ることになったんだろ!!!!」
「知るか」
「おいっ!!」


あれ、違和感。本荘が遅れてくるから──
携帯を見て先に行った直人。誰かに呼び出されてたようだった。
そして直人も遅れてきたよな…
もしかして……


「いきなりだけど勝彦、直人と会ってたの?」
「え……」


勝彦の目が変わった。
でも口を開いたのは直人。


「そうそう!急に呼び出されてさ、ボコられると思ったし!」
「おい、直──」
「今日に限ってこの服忘れてさ」


着ている執事服を指差した。


「昼休み中にかっちゃんから借りる約束してたの、すっかり抜けてた☆」
「あ、あぁ!直人、明日は忘れんなよ」
「もちろんだぜ☆」
「そうなんだ」


その場では納得してあげたけど、絶対怪しい。だって直人、☆が飛んでるもん。
< 268 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop