今日から私は彼の同居人
「純兄ちゃん、お風呂上がったよ」


「んん…」


彼は小さな呻き声を上げるだけで起きる気配がない。


寝顔を見ていると、彼の幼いころの面影が垣間見えるような気がした。


「純兄ちゃんってば。ねぇ起きて。お風呂入んないと」


彼の身体を揺すっても起きないのでほとほと困ってしまった。


明日は日曜日だし、このまま寝かせてもいいかな、と思いながら彼の寝顔を再び見つめる。


こんなにまじまじと彼の顔を見るのは初めてかもしれない。


光に照らされて薄く茶色がかった柔らかそうな髪、男のくせにひげの薄いなめらかな頬、ほどよく整えられた濃い眉、長い睫毛に目尻の下がった目、筋の通った高い鼻、薄く開かれたほんのり赤い唇…。


目の前に眠る男の人は、まるで私の知らない人のようだった。


私と会わなかった4年の間、彼は何をしていたのだろう。


4年の歳月は人をどんなふうに変えるのだろう。


一瞬だが、こんなに近くにいる彼がひどく遠い存在に感じた。

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