SHE IS MINE(2014年七夕短編)


「は、はあ…」


こっちの困惑した気持ちを物ともせず、ワタルさんは去って行った。


実際、星司お兄ちゃんが彼女を作っても作らなくてもわたしには関係ないことだけどね。


もったいないことしてるなって思うけど。


宝の持ち腐れ的な。


こっちなんか彼氏はおろか、好きな人さえいないんだから。


「聞いてたよね、“ずっと好きな子がいる”って」


「はい」


聞きましたとも。

この耳で、しっかりと。


「きっと素敵な女性なんだろうなと思いました」


真っ赤なルージュを塗った唇にに重めのタバコを挟んでいる女性。


もしくは、黒い髪をなびかせてピンヒールをはいた女性。


そんなイメージ。


「ちょっと前まで離ればなれだったんだけど、この間ばったり会っちゃって。やっぱり好きだなーって思ったよ」


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