本当の居場所


優矢の手を引っ張って教室に戻ると、

そこにはアユと啓太くんがいた。


「ちょっ…紗雪!?」


あたしを見たアユが、声を荒げながら駆け寄ってきた。


「どうしたの!? なんで泣いて………」


気付かないうちに、溜まっていた涙が溢れ出していた。

必死にこらえてたのに。

流しちゃいけない涙だから、我慢してたのに。

溢れ出したら止まらない。

まるで、あたしの気持ちを表すかのように………


「高橋くんに…会ったんだね」


すべてを見透かしたように、アユは呟いた。




< 227 / 277 >

この作品をシェア

pagetop