忠犬ハツ恋
この間の美咲の言葉を思い出した。

"ウチにも望めば東野の招待生になれる人だっているんだよ"

あれは……そいつの事なのか?
美咲はその檜山とやらを知っている?

「いや……俺は知らない。」

大我は俺の前に缶コーヒーを置いた。

中央……。
美咲の部屋のメイド服を思い出しつい溜息が出る。

「俺の差し入れに溜息か?」

「違う。美咲を中央に入れた事を後悔してるんだ。」

「何?奥さん共学でモテモテなんだ?
そりゃ心配で仕方ないね。」

「そういうことじゃなくて……。
美咲のクラスが学祭でメイドカフェやるかも知れないって。
美咲の部屋でメイド服見つけてちょっとショック受けてる。」
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