夢の結婚 ……
最終章 夢の終わり
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「ぃやーーっ!! しんじぃーー!!」











(死んじゃいゃぁ、しんじ~)



思わず社内にいた4人が振り返った。






皆、突然の奇声に何事かといった表情を

由美子に向ける。





「ぇ…! あ、いや……なんでも…ないで

す…」







………どうやら、いつもの妄想癖が出て

しまったようだ。






そこへ後ろから何やら楽しそうに話す声

が聞こえる。



「…ぅ、…うか。 それは頼もしいな。

よろしく頼むよ、高橋君。」





見慣れたいつものブタ野郎か…

などと思いながらふと、由美子は気づい

た。




(え…! 今、高橋君て!!…

私、もしかして予知能力が…!?)



「ぶ、部長っ、おはようこざいま

すっ。」




「おっ、なんだ今日は元気がいいな。

そうだ、今日から君に研修でついても

らう高橋君だ。」





そう言った、ブタ…部長の隣には爽やか

な短髪と…


汗でテカテカになった顔を拭くブタ…


失礼。

青年が立っていた。


「あ、よ、よろしくお願いしますっ。

高橋…真太と言います。」





(…………真…太…!? 太いから!?…

…太いから真太なわけっ!!




…っ!! ざけんな、ブタ野郎が子ブタ連れ

てきて、ここは牧場じゃねーんだぞっ!!)




脳内でとんでもない事を言っている。





彼氏ができないのはこういう……

…いゃ、言うまい。








全く…

彼女には結婚など夢のような話だ。


End
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