イケメン差し上げます
「やだじゃないよ」
そう強めに言うとやっと大人しくした。
ちょっと待っててね。
そう言うとあたしは隣の店長の部屋へ向かった。
「石黒が熱を出したんで彼は今日は休みますね。あたしは少し世話してから行きまので遅れます。すみません」
元々、あの本屋さんの従業員はあたしと石黒と店長の三人だけだから
二人も抜けるとなると迷惑をかけてしまう。
店長なのに一人で店内を走り回ることになってしまう。
それはさすがにお気の毒だと思って、あたしだけでも早くお店に行かなきゃって思っていたんだけど。
店長から出てくる言葉は真逆で
「今日はさ、美優ちゃんも休んで
慧也の看病してやって。
あいつ熱だすと弱るから」
休んで欲しいって言われた。
「でも店長一人ですよ?」
そう言うと
「疲れたら店閉めるから安心して」
そういうの、いいのか?
と思っていると
俺からのお願い、と念を押される。
だから、お言葉に甘えさせてもらうことにした。