イケメン差し上げます
「……バイトいいの?」
そう言ってくる彼の目は、何だか悲しみを含んでいてそらせない。
「どうした?」
あまりにも哀しそうで聞かずにはいられなかった。
だって何か抱え込んでいるから。
「バイト行くの?」
「行かないよ」
「じゃあ、ここにいてよ」
「……いるよ」
いつもの傲慢な態度や荒ぶった言葉の彼からは想像の出来ないくらい
小さくて、不安そうな声と言葉遣い。
これはあなたが初めてみせた自分の弱いところ。
不安でいて欲しくなくて、彼の手を握りながら
「大丈夫」
そう呟けば、微かに一度だけ握り返してそのまま眠っていった。