【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
「東の若がお願いに来はるんですか。」
「だってあの人、名前だけの若頭だもの。」
「姐さん言葉に気いつけなはれ。」
辺りを見まわした宮田さんが私の言葉を制止した。
「だって事実よ?喧嘩も弱いし策も中途半端。あれでよく若頭とか言ってると思って自分の夫ながら情けないわ。姐さんもうつ手ないから隼に行かせるって言ってたしね。」
「東の組長も若頭も頭がきれて腕がたつって言われてるやないですか。」
「そんな情報の操作なんて簡単な事じゃない。プライドだけは高いのよ。」
「そんな事わしが信じると思っとるんですか。」
「別に信じて欲しいわけじゃないからいいのよ。」
「姐さんは何しにここへ?」
「まぁ組の中で一番機転が効くのが私だしね。植木もそう思うから姐さんじゃなく私を連れて来たわけ。少しでも何か探りだしてほしいわけよ。」
「そんで何かわかったんですか。」
「調べる気なんかはなからないわ。何で藤堂の為にそんな無駄な事しなきゃいけないわけ?何が東のトップよ。全然ダメ。簡単に潰せるはずだわ。」
「姐さん潰せるって…」
「傘下の組に乗っ取られるのも時間の問題よ。」
しまったという顔をしてから内緒よって人差し指を口にあてれば
笑いながらうんとひとつ頷いた。