私をひとりじめ
「今帰ってもお袋達、まだ、準備でバタバタしているハズだよ。
どっかで、時間潰した方がいいよ。」


今までの言葉少なめの慎君と違い、急に口数多く話だす。


甘いマスクで、端正な顔立ちで、目尻を下げ微笑まれると、何でも許せそうで、今までの苛立っていた気分が一気に消えて無くなっていた。


何か納得するような、させられたような…、私は、もう一度椅子に座った。


「そうだ、今、何か観たい映画とかある?」


何の前触れもなく、そんなことを急に言われても困る。



「・・・うーーーんっ。」


何も浮かんでこない。


「観たいの無かったら俺、勝手に決めちゃうよ!」



「えっ、は、い。」


慎君が清算を済ましてくれて、


「ありがとう。」


素直におごってもらった。
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