キスに秘められた大粒の涙
当たり前だと思っているけど、何かが違う。

本当の恋って何だろうね。


幸せになっちゃいけない恋ってあるのかな?


私は好きの気持ちが高まり過ぎて、いつも胸が苦しかった。



"一緒にいたい"って…


"隣で一緒に微笑み合いたい"って…


"幸せなカップルになりたい"って…



そんな夢は、今日も瞬く間に叶わなかった。


私は、ただたんに運が付いていなかっただけなのかな。


これからも、こんな思いを背負っていかないといけないのかな。



もう、辛いよ。

せっかく、彼氏いない歴に終止符が打たれると、心の底から思ったのに。


もう、いっそのこと恋なんてしなければいいんだ。


そうすれば、辛い思いをしなくて済むはず…



私はベンチで冷たい夜風を浴びながら、ふとお空を見て、ゆで玉子の黄身みたいに真ん丸で、少し霧掛かっているお月様を眺めた。



そして一粒の涙が、そっと私の頬を伝う。

流れ出した涙は、後先を知らない。


静かな公園で、私の泣き声だけが駄々もれしてる。

夜にこんな泣いている女の所なんて
誰も恐くて近寄らないか…


いつもは騒がしい木々達が、今日はものすごく静かで不思議。



きっと私の心を察してくれているんだね。


安心して思う存分泣けるよ

ありがとう。
< 3 / 247 >

この作品をシェア

pagetop