愛してる。とか言わないで
「那美の友達って前、友也と付き合ってたよな?」



要先輩が言ってるのは莉子のことだ…



「莉子っていうのよ、あの子」



歩きながら答えた。



「友達がさ、別れたって知って密かに狙ってたんだよ…莉子ちゃん」



そうなんだ…



「でもすぐ彼氏できたからすっげぇショック受けてた」



笑って話す要先輩を見ながら、



「へぇ…莉子可愛いからねぇ」



と少し笑った。



「俺は那美のほうがタイプだけどね」



そう言って私の肩を抱いた。


要先輩の手は、泰輔よりも男らしくて大きい…



泰輔よりも低い声。



強い腕。



要先輩のことを少しずつ知る度に、泰輔が薄れていく…


< 167 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop