天体望遠鏡の向こう
そんなゆうきの言葉にも背を向けて、男が歩きだそうとしたとき。
男の背中に、子供四人分の体重がしがみついてきた。
「うわっ!?」
「父ちゃんどこ行くんだよ!!もっと星見ようぜ!!」
「なあたつやの兄ちゃん、もうアイスねーの?」
「照、俺明日朝起きたらサッカー選手になってたらどうしよう!?」
「たぶんきっといや絶対それはないから大丈夫!」
子供たちの怒濤のおばかトークに、雰囲気は一瞬にして崩された。
「ほら、父ちゃん見てみろって!!」
ぐいっと顔を上に向けられるも、目に入る空はさっきと全く変わっていない。
あの大きすぎる空も、美しすぎる星も。
まるで自分のちっぽけさと醜さを責めているようなそれを、肉眼では直視したくなかった。
しかし、目をつぶる男に、ゆうきは言ったのだ。