天体望遠鏡の向こう
「目、開けなよ」
横で聞こえたゆうきの声に、薄く目を開ける。
男から降りた四人の子供は、男とゆうきの周りを騒ぎながら走り回っている。
「目を閉じるから見えないんだよ。あんたがちゃんと生きているかも、あんたなりの生き方ができているかも、あんたのなりたいあんたはどんなかも。目を閉じるから見えないんだよ」
少しずつ、少しずつ。
ゆうきの言葉に捕まりながら、ゆっくりと目を開けてゆく。
「ねえ。ほら。盗んだモノで生きていくより、盗んだ望遠鏡で見るより、こうやってばかで素直なやつらと素直な気持ちで見た方が、星はずっとキレイだろ?」
今夜、何度夜空を見上げただろう。
同じ日に、同じ空を見上げているのに、どうして空はこんなに違うんだろう。
夜空は澄みきっていた。
星は輝いていた。
そして、