未来からの贈り物
慶喜「呪いは念じてないな?」
莉奈「さぁ。どうでしょう」
慶喜「頼むから勘弁してくれ」
莉奈「大丈夫。慶喜も幸せになって欲しいからね」
慶喜「たまに可愛い事を言う……」
慶喜は腕を出した
莉奈「足のが邪魔にならないよ?」
慶喜「お前と共に有りたい」
莉奈「そうですか……。願いを込めましたか?」
慶喜「あぁ。」
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莉奈「天皇の警護をこの一年は増やし、厳重警備を……」
慶喜「分かった。」
莉奈「来年、七月に家茂公が……。十二月には孝明天皇が亡くなります。
同じ年、それも半年以内に天皇も将軍も死ぬなんて……私には偶然とは思えないんです」
慶喜「確かにな……」
莉奈「病死とも暗殺とも言われてますが、実際は分かってないんです。
孝明天皇に関しては暗殺説が高い。
毒殺とも刺されるとも……。両方の説で警護を……。」
慶喜「そうだな。厳重体制に入る」
莉奈「はい。お願いします。因みに、孝明天皇の第二子が明治天皇となりますが、実はその子も暗殺しすり替えられていると言う説もあります。 彼もまた厳重警備を……」
慶喜「誠かっっっ!!! まだ子供だぞ!!!」
莉奈「説なので、本当に何が本当で何が嘘なのかも分からないの。
どちらにせよ、天皇も将軍も死ぬ。
先ずはそれを回避すること。 咳をしていたり、熱のある者、極端な話、鼻声の者も近付けないで。
病気説が本当だったとしたら……相当苦しんでいますからね……。天皇は天然痘。将軍は脚気。
天皇は来年11月以降の公務は全て取り止めて。良い?」
慶喜「聞き入れてくださるだろうか」
莉奈「監禁してでも出さない」
慶喜「お前が死罪になるぞ」
莉奈「それは困りますが、命が関わってくる以上、放ってはおけない。取り敢えずマスク作らないと」
慶喜「はぁ?」
莉奈「新撰組も外出の際に義務付けている物、鼻と口を覆う物。細菌から身を守る手段。 病気が正しい史実ならマスクは必須」
慶喜「大量に作らせよう」
莉奈「重臣や、御所に出入りする全ての者につけさせて下さい。私もお前も」
慶喜「お前と言うな」
莉奈「貴様も」
慶喜「貴様を暗殺する」ケラケラ