白の王子と黒の女王
 咲良side

いつまでもこんなことをしていてはいけない。

「わかっているけど、なかなか動けんもんやな」


凛李が動く日が、おそらくちょうど1ヶ月。

「今年の梅雨は早めに来るんかな」


ひとりつぶやきながら歩くと、他の家とは変わった大きな家が見えた。
相変わらず渋い家。

玄関の前に立つと

「おかえりなさい。お嬢」

いつも私を迎え入れてくれる同い年の男。

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