当て馬ならし

第九話 当て馬願いし

夕食前、手紙を回収に来たハトナが
ゆっくりと明日の予定を告げる。

「明日は、この手紙の内容も含めての
 中間結果の発表がございます。
 これで候補者は半数以下に
 絞られる予定です」

半月滞在するつもりでいたので、
まさか三日目の中間発表というのに
少し驚いたものの、
20人以上の候補者を
半月も個別対応できる訳もなく、
当初からこういう計画だった
のではないかと思った。

ギリギリに伝えられる翌日の予定も、
個別対応も普段の素行を
見るための試験だったのだろう。

ハトナは続ける
「最終候補者は
 王を始めとして
 王宮の関係者と王子自身も参加して、
 話し合いで決められます。
 ご縁がなかった場合は、
 ピコランダ国より
 帰国の手配を行います。
 貴国へ最後までお送りいたしますので
 結果が分かり次第の手配になります。
 ご了承くださいませ。」
< 134 / 437 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop