当て馬ならし

第三話 当て馬必死

右手を額の上の上空で
ふんわりかまえ
左手は肩の高さで
横にふんわり
目線は右

一度羽ばたいて
手と目線を反対にして
すぐ戻すっと

王子の右手が背から回って
腰に来るから
それに右手を添えて
二人でステップしながら前進

それにともなって
左手を胸の前あたりで握りあい
目線を交わす

左手が前に出て
私のターンを促す
左手はふれあったまま
私はターン
ホールドされて
そのままステップ
回って・・・それから
・・・えっと・・・
「リフトの後、逆側にターンです」
ハトナの静かな声がかかる
架空の王子と組み合って
次はどうしましょう?
という感じで止まっていた私は
その声で思い出して、
リフトされた態でまわって
再度ホールドされて
逆側へまわりだす。
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