ページをめくって
家に帰って、ローテーブルの前に座って、私は話しを切り出した。

「私、家に帰ろうと思って……」

「なんで?」

和馬は私の正面に腰をかけた。

「やっぱり居候なんて、いけないから」

「彼のところに帰りたくなったの?」

「ち、違うよ!」

浩介のことは、もう好きじゃないって言ったのに。

和馬だってわかっているはずなのに、どうしてそんなこと言うの?

「そうじゃなくて、和馬に頼り過ぎだから」

「頼ってくれた方がいいんだけど」

「そうやって頼ってると私、いろいろできなくなっちゃうから」
< 214 / 522 >

この作品をシェア

pagetop