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困ったな、どうしよう。

着て見せるとか、恥ずかしくて考えられない。

「そんなに困ること?」

和馬は少し笑って言った。

困り果てて返事もできず、私はただ困った顔で首を傾げた。

「どうしてそんなに困るのかわからないけど、大丈夫だよ」

「でも……」

「ハルは何を着ても可愛いから。着せ替え人形みたいにいろいろ着せてみたいな」

「!」

そんなこと言われたらもっと困るよ!

そう思った私の顔を見て、和馬は嬉しそうな顔をした。

「冗談。ちょっと本気だけど」
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