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僕が束縛し過ぎているというのもあるだろう。

僕の所に来てから、ハルは会社の帰りから次の日の朝まで、ずっと僕の監視下にあるようなものだ。

束縛するのが僕のいけないところだっていうことはわかっている。

これも今までの女性が僕から離れていった理由の1つだ。

いったん離れてしまうと僕は執着しなくなるから去る者は追わなかったけれど、ハルの場合はきっとそうはいかないだろう。

去ったらもっと執着しそう。

考えただけでぞっとするくらい執着しそうだ。

「僕に束縛されるのが嫌だった?」

「束縛?」

「うん。好きなようにできないでしょ?」

「……束縛とか、そんな風には思わなかった」

「そっか。じゃあ、どうして機嫌が悪くなったんだろうね」

「……イライラしちゃって止められなくなった感じ、かな?……なんか、本当にごめんね」

「もう謝らないで。原因が知りたいから話してるんだ」

「……うん」

「感情をコントロールできなくなったっていうこと?」

「うん……その表現はぴったり、だね」

コントロールできないまま登り詰めて爆発したっていうことか。

しっかりしたハルにしてはずいぶんと子どもっぽい印象だな。

しっかり者だからこそ、なんだろうか。


僕が考えていたら、ハルは僕の肩に顔を埋めて密着するように擦り寄ってきた。

もしかして、まだ僕のこと誘惑してる?

悪い子だなあ。

僕だって誘惑に乗りたいところを我慢してるんだよ?

こんな話、したくないんだよね?

確かに自分だったらって思うと嫌だけど、ここは逃げちゃいけない気がする。
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