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夕方になって、外出していないか確認するためにハルの会社に電話を入れた。

もちろん僕の名前は言わない。

「モリオビバレッジの者ですが、企画課の立花さんはいらっしゃいますか?」

「少々お待ちください」

ハルの家でチラッと見た名刺を思い出して、罪悪感を感じつつ利用させてもらった。

この会社の名刺の下の名前は確か男だった。

名前を聞かれなくて良かった。

他人の名前なんて、やっぱりできれば使いたくなかった。

「お電話代わりました、立花です」

間違いなくハルの声だ。

普段は聞けない仕事の声。

名残惜しかったけれど、ハルが会社にいることが確認できたからすぐに電話を切った。

これはもう完全にストーカーだな。

自分でもこんなことをするなんて、信じられなくて笑ってしまう。

それでも形振りかまってなんかいられない。

ハルを取り戻すためなら、僕は何だってする。
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